時間が経つのは早いもので、ハートレイルズを創業してそろそろ 10 年になります。
創業当時は丁度 「Web 2.0」 というバズワードが流行っていて、ハートレイルズもその流れに乗って (今となってはどうやってマネタイズするのか全く見えない) ウェブサービスを量産していました。当時作ったいくつかのウェブサービスが今でも利用されていることは本当に素晴らしいことですが、当時はただただウェブサービスを作ってその反響と反応を見ることが楽しく、一方で経営は赤字続きで、会社としての体はあってないようなものでした。
その後は、ハートレイルズのウェブサービスを高く評価していただいたお客様から開発のご依頼をいただくことが徐々に増え、ハートレイルズは自社のウェブサービスを作りながら、お客様のウェブサービスやスマホアプリを作るようになりました。今ではお客様の評価が次のお客様を呼ぶという好循環でこのビジネスは伸び続けていますが、ビジネスの伸長に合わせてスタッフが増え始めたのもこの頃です。
振り返ると、会社として一番苦しかったのは、スタッフが増え始めたこの頃だったかもしれません。それまではただ単にウェブサービスを作っていれば何とか回っていたのが、ウェブサービスを作る前に会社を作る必要が出てきたからです。1 人、2 人、3 人とスタッフを雇用する度に会社の損益分岐点は上がっていきますし、創業当時のような赤字続きは許されない状況です。雇用を維持し、かつ待遇を向上していくためには、継続的に売り上げて利益を出す会社を作らなければなりませんでした。
それからは、会社を作ることに 「真剣に」 向き合っている自分がいます。
会社を作るという仕事はまだまだ道半ばで、おそらく終わることもないでしょうが、短くない年月を経て感じることは、この仕事に銀の弾丸はないということです。
おかげさまでここ数年、ハートレイルズは売り上げと利益を増やしていますが、これは一重にスタッフがお客様に誠実に向き合い、成果を出してきた結果です。その中で自分がすべきことは、スタッフが気持ち良く働けるように大小の問題解決を繰り返しながら、内外に対して会社の方向性を示し、少しでも良い会社にしていくことでした。
創業当時はウェブサービスを作る楽しさや価値提供の喜びを原動力に仕事をしていました。その楽しさや喜びは今も決して色褪せませんが、それと同時に、今は会社を作ることに真剣に向き合うことで、スタッフを雇用し、スタッフの多様な人生を支え、会社として体をなし継続的に売り上げて利益を出すことが、本当に素晴らしいことだと実感するようになりました。これは、ここまで続けてこなければ得られなかった感覚だと思っています。
今年は自社サイトの刷新や自社サービスのリリースを予定しており、次の 10 年の礎の年とするべく色々と頑張っています。スタッフやお客様と一緒に作っていくこれからのハートレイルズが、どんな会社になっていくのか、非常に楽しみでなりません。