『スパニッシュ・ホラー・プロジェクト リアル・フレンド』
スパホラ五本目、『リアル・フレンド』。少女エストレヤは、レザーフェイスが心の友だちでスティーブン・キングが愛読書という、素敵な趣味の持ち主。そんなエストレヤの前に「現実」の危険な男が現れたとき、彼女の空想が本当のものになり──。
とまあ、開始十分で「空想の友だちがいざというときに助けてくれる」系の話だと読めてしまう作品。ただこの映画が特徴的なのは、その友だちが『悪魔のいけにえ』のレザーフェイスや『吸血鬼ノスフェラトゥ』のノスフェラトゥといった、世界中の誰もが知ってるホラー界のヒーローたちだという点だ。レザーフェイスがいつも主人公に寄り添い、学校の教室で座っていたり、彼女が落ち込んでいるときには不器用に慰めたりする様は、なかなか他の映画で観れるものではない。そんな「心の友だちはレザーフェイス」というネタ一点だけで一時間以上ひっぱる、ちょっと微妙なホラー中編。(★★)
ちなみに、世の中にはジェイソンVSレザーフェイスなんてものも。ただのチェーンソー振り回すだけの狂人が、宇宙からでも帰ってきたジェイソンに勝てるはずがない気もするけど、実際やられてるっぽい。