[Google][ブラウザ] Google のブラウザ、まさか WebKit ベースとは。
たまたま、本当にたまたま24時間ほどネットニュースを見てなかった間に、こんなビッグニュースが出てくるとは。あと、ついでに福田首相も辞任を表明していて、少し驚いた。
Google は Mozilla の大スポンサーなので、見出しを見た瞬間、Firefox のレンダリングエンジン Gecko を使ったものかと思ったが。まさか WebKit で出してくるとは。
これでダメージを受けるのは、マイクロソフトの IE よりもむしろ Mozilla の Firefox だろう。Windows にバンドルされているブラウザ (つまり IE) で十分満足、と言うより他の選択肢を気にしない大多数の人たちは乗り換えないはず。一方、Firefox を敢えて入れようという層の幾分かは、Google Chrome に流れる可能性がある。
それに、WebKit は今や Google (Chrome), Apple (Safari), Adobe (Apollo) という、ネット業界の中心プレイヤー三社が採用するに至っている。開発者の目が WebKit に向くのも自然な話で、Firefox にとっては開発者の減少という形でも影響が出てくるだろう。
Firefox は言語非依存型のコンポーネント・アーキテクチャで「綺麗に」組み上げられており、Java でも C++ でも JavaScript でもコンポーネントを使ったり作ったりできる、強力なソフトウェア構造を持っている。反面、余所者にとって分かりにくく複雑で重苦しい世界に出来上がっており、フレームワークが大きすぎて簡単に組み込めない代物になっている。
一方 KHTML から小さく始まった WebKit は、構造もコードももっとストレートフォワードだ。前知識無しでコードを覗けば、間違いなく WebKit の方が分かりやすい。組み込むのもずっと楽でサイズも小さい。懸念だった実績の少なさも、Safari への採用で急速に埋まりつつある。
そんなわけで、WebKit に流れる開発者はこれから増えていくと思う。現在、WebKit の公式サイトにつながらない状態だが、今まさに世界中からアクセスされているのかも知れない。