[本] クライヴ・バーカー『魔道士』
ホラー映画愛好家なら避けては通れないホラー映画の一つ、『ヘルレイザー』。人気が出たホラー映画の常として次々と続編が作られ、近作では宇宙にまで進出したシリーズだ(これは『十三金』や『クリッター』にも並ぶ快挙である)。例によって続編の劣化も著しいが、一作目と二作目だけは観ておくべき作品だと思う。
その初代の原作本『魔道士』(別名『ヘルバウンド・ハート』)を、古本屋で発見。クライヴ・バーカーが初代の監督もつとめたのは知ってたが、本も出していたのは気づかなかった。微妙に新書サイズで中篇なのが災いしたか、文庫の『血の本』シリーズ(ゴシックホラーの傑作。必読)ほどには見かけないので、そこそこ珍しいかも。うん、まあ、映画版とまるで同じ内容なので、特別に手に入れて読むほどではないけど、ちょっと懐かしいストーリーだった。今やファンタジー作家としての方が有名なクライブ・バーカーだが、原点はやはりこっちのスプラッタ・パンクだと思う。