『スパニッシュ・ホラー・プロジェクト エル・タロット』
スパニッシュ・ホラー・プロジェクトの三本目。ものすごく大雑把に言うと、老作家が故郷に戻って昔付き合っていた不思議な女のことを回顧する、という話。現在と過去を交互に描きつつ、過去の出来事とその真相が明らかになっていく、いわゆる「スティーブン・キングの老人昔話」系。
そんな、ジャンル的にはホラーだけどちょっと良い話っぽいあたりを狙ったのだろうけど。キング作品の魅力である、妙に細かいエピソードの描写や、やり過ぎ気味なハッタリに欠けており、どうにも地味で退屈という印象がぬぐえない。『トワイライト・ゾーン』系の30分枠ならともかく、この内容とオチで90分弱はちょっと厳しい。フランスの(クソ退屈な)芸術系映画だって全然平気、という人向け。(★★)