『スパニッシュ・ホラー・プロジェクト クリスマス・テイル』
『スパニッシュ・ホラー・プロジェクト クリスマス・テイル』
スパニッシュ・ホラー・プロジェクトの一編、『クリスマス・テイル』。人気の無い森の中で、子供たちは涸れ井戸に落ちたサンタ姿の女性を見つける。だがその女性は、実は逃走中の銀行強盗で……という導入部で『サンタが殺しにやってくる』や『悪魔のサンタクロース』とかのサンタ殺人鬼? と思っていたら。子供たちが女を井戸に閉じこめたままいびり殺したら、女サンタがゾンビとなって襲ってくる、というスパニッシュ・ゾンビ映画でした。
で、色々あって子供たちは女ゾンビを撃退して井戸に落とし、「今日のことは絶対だれにも言わないこと」と固く誓い合って解散する。と、スティーブン・キングなら絶対に三十年後あたりに再び事件が起こりそうな展開だけど、そこは中編テレビ映画のこと、その日のうちに女ゾンビが復活して子供たちを血祭りに上げる。そんな感じの、すっきりした後味の小品だった。
個人的には、子供たちがゾンビ退治の参考にする作中のゾンビ映画(『フラッシュ・ゴードン』時代っぽいチープな感じの)や、鉢巻きを巻いて窓ふき訓練している男子(『ベスト・キッド』?)あたりが失笑どころ。(★★★)