サービス開発に不可欠な 3 つの想像力

私見ですが、サービス開発で最も重要なスキルは想像力です。

1) 顧客を想像する力

顧客を知り、顧客の目線に立つことなく、よいサービスを開発することはできません。

2) 他の開発者を想像する力

他の開発者が保守、拡張しやすいよう配慮して設計、実装することで、開発チームの生産性を上げることができます。

3) コミュニケーションの前後を想像する力

相手の言動の背景や、自分の言動が相手に与える印象に配慮することで、お互い気持ちよく働くことができます。

一般的には 1) が一番遠い想像力で、3) が一番近い想像力でしょうか。

1) や 2) ができれば 3) もできると言いたいところですが、実際にはそうではありません。その逆もしかりです。例えば、顧客のことは必死に考えても、すぐ側にいる同僚やパートナーのことは道具のように扱ったり、逆に、自分や近しい人たちがよければ顧客のことはぞんざいに扱ったり、特定の誰かに対してできていることが、他の誰かに対してはできていなかったりすることが往々にしてあります。

つまるところ、想像するということはその人を自分と同じように人として考えるということであり、それが欠如するということは、人として (本当の意味では) 考えていないということです。

私もよくやるのですが、ここまで読んで思うところのある方は、たまには初心に立ち返って、関わる人たちが何を思い、何を考え行動しているのか、想像してみるとよいと思います。様々な施策が本当に顧客を満足させているかどうか?独りよがりなコードを書いてしまっていないかどうか?自分の些細な言動で相手を不快にさせていないかどうか?

想像力は、心の筋肉の一種です。想像することを繰り返して、鍛えていくことをおすすめします。3 つの想像力が高い次元にある個人の集まったチームには、一長一夕では真似できない、サービス開発のための創造力が宿るはずです。



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会社として、英語にどう取り組むか

最近、ハートレイルズの社内では英語が流行っています。

具体的には、スタッフが英語でブログを書き始めたり、英語勉強用の Slack チャネルで英語で雑談したり、定例の会議を英語で進めたりしています。また、英語力の向上を支援する様々な仕組み、制度なども現在整備、拡充中です。

会社として英語に取り組む理由は明確で、世界 (特に英語圏) で活躍していきたいからです。ハートレイルズは既にいくつかの自社サービスを英語圏に向けて提供していますが、私は自社の総合的な開発力に絶対の自信を持っていますから、サービス開発の仕事も世界中のクライアントから請われるようになりたいと考えています。

一方で、人として英語に取り組む理由はそれぞれです。中には取り組みたくない人もいるかもしれません。幸い、ヒアリングしてみると社内の意見は総じて前向きですが、とはいえ、純粋な英語力を人事評価に紐付けたりすると弊害も大きいので、会社としては英語に取り組むが、スタッフとしての取り組み方には裁量が持てるよう、(英語が苦手なスタッフに) 過度のストレスがかからないよう、細心の注意を払っています。

私にとって、英語に取り組むということは、自分の価値観と可能性を広げることです。今後、英語の重要性は増すばかりで、英語ができるようになって困ることなどないと信じているので、スタッフにも会社の取り組みをバネにして、自分の価値観と可能性を広げていってもらえたら幸いと考えています。

会社として英語に取り組むことが一体何をもたらすのか、まだ始まったばかりですが、私自身、これから起こることが非常に楽しみです。随時、経過をここで報告していきたいと思います。



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ウォーターフォールとかアジャイルとか、一括請負とか準委任とか、重要なのはそんなことじゃない

最近また、開発プロセスや契約形態の良し悪しを語る記事をよく見かけます。

従来の SI 的なモデルから脱却しようといったコンテキストで、特定の開発プロセスや契約形態が云々と語るのは、それ自体すごく SI 的な匂いがして、個人的にはあまり好きではありません。何より、そういった記事の内容を盲信して、間違った開発会社を選定、あるいは開発会社の論理に振り回されてしまうお客様がいるかもしれないと考えると、辛いです。

以前、受託開発の限界について、という記事を書きましたが、ハートレイルズは開発プロセスや契約形態に特別な拘りはありません。というより、お客様の目的や状況によって適切なものは異なるので、お客様と一緒に適切なものを探すところから始めるのがハートレイルズです。

例えば、悪く言われがちなウォーターフォール、一括請負をフォローしておくと、これらは新規事業の初期開発には比較的向いています。新規事業では予算やローンチのタイミングに柔軟性がないことも多く、特に開発全体を開発会社に依頼する場合、準委任より一括請負の方が適切なことがあります。(なお、ウォーターフォール、一括請負だからといって、要件の変更に一切対応できないということはありません。もちろん、アジャイル、準委任ほど変更に強くはありませんが、程度問題です。)

一方で、同じ新規事業でも、要件が全く固まっていない場合、既に内製のチームがあり、チームの一員として開発に協力する場合、あるいはローンチ後の運用や継続開発などは、一括請負より準委任の方が望ましいことも多いです。

つまり、ハートレイルズにとって、開発プロセスや契約形態というのは、単なる手段だということです。重要なのは手段そのものではなく、適切な手段を見つけることです。そして、お互いへの信頼をベースに円滑に開発を行い、お客様と自社のビジネスの成長という目的を果たすことです。

開発における上流工程と下流工程の分断や多重下請け構造など、よく指摘される SI 的なモデルの問題点は、確かに問題は問題ですが、開発プロセスや契約形態などの手段とは何ら関係のないことです。(どちらかというと企業規模に起因するところでしょう。)

ハートレイルズや私とお付き合いのある会社さんの多くはそうした問題とは無縁ですが、そうした問題の原因として過度に特定の開発プロセスや契約形態をあげつらうのは、適切な手段を見つけられず、あるいは使いこなせずに駄々を捏ねている子供の責任転嫁のように感じてしまいます。

私はこれからも、手段に固執せず、目的を重視していきたいと思います。

 



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